理解されにくい、気象病の悩み
気象病という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
それは、天候の気圧・温度・湿度の変化によって、体調を崩したり、持病が悪化したりする病気です。
特に気象病は気圧の変化が大きく影響しています。
症状は頭痛やめまい、気分の落ち込みなど、客観的にわかるものではなく、周囲からの理解を得ることが難しく悩んでいる方が多いのではないでしょうか。
今回は、この気象病とはなぜ引き起こされるのか解説し、気象病のチェックリストをご紹介します。
目次
まわりに理解されにくい気象病
気象病は気圧の変化によって、引き起こされています。
耳の奥には、気圧の変化のセンサーとして働く内耳(ないじ)があります。
内耳は気圧の変化をストレスとして自律神経に伝えることで、自律神経のバランスが不安定になります。
バランスの崩れた自律神経は、体を緊張状態にさせ、血行不良を起こし様々な不調を引き起こすのです。
気象病の主な症状は”痛み”であり、そのなかでも「頭痛」は60%に上ると言われています。
その他にめまいやだるさ、吐き気などがあります、
この気象病のメカニズムは医学的に研究が浅く、医療機関に相談したとしても「気のせいだから」と言われてしまうこともあります。
また、気象病で引き起こされる痛みについては、心理的に影響することもあります。
「天気が崩れる→体調が悪化する」
と脳が学習することで、条件反射的に症状が引き起こされる場合もあります。
このように気象病は、原因や症状が複雑で医学的な診断もされにくいことから、周囲に理解されにくい病気なのです。
ひどいと学校や仕事に行けないことも
ある調査では、気象病の痛みが一番ひどいときは、半数以上の人が「学校や仕事を休む程度」と回答しています。
その中でも約2割が、「学校や仕事を半日~1日休む程度」と回答しており、気象病の症状が生活に支障をきたしていることがわかります。
気象病の症状は、その人の基礎疾患に応じて変わってきます。
もともと頭痛や腰痛持ちある場合や気分障害などを持っている場合は、それらの持病が悪化するため気を付ける必要があります。
私も気象病?を知るチェックリスト
では、自分自身が気象病であるのか、確認してみましょう。
①気圧の変化の感知
・雨が降る前に気圧の変化を感じる
・乗り物に乗ったときに、耳が痛くなる
・乗り物に乗ると酔ってしまう
・耳鳴りがよくする
・耳抜きができない(苦手)
②天気の影響度
・台風が来るというニュースを聞くと落ち着かない
・天気によって気分の浮き沈みが左右される
・季節の変わり目に、体調を崩す
・夏はのぼせやすく、冬は冷えやすい
・雨が降る前に、めまいや眠気がする
・雨が降る前に、頭痛がする
③慢性的な症状
・肩や首が凝っている
・以前事故などで首を痛めたことがある
・過去に大きなけがを負ったことがある
・偏頭痛で悩んでいる
これらのチェック数が多いほど、気象病である可能性が高いです。
①のチェック数が多い場合は内耳が敏感な方であると言えます。
②のチェックが多い場合は、天気による気温差などの影響を受けやすい方であると言えます。
③のチェック数が多い場合は、身体的に気象病の影響を受けやすい特徴があると言えます。
なんとなく不調かも・・・と悩んでいたけど気象病のせいだったということがわかるかもしれません。
気象病の対策はご自身の体の特徴を知ることから始まります。
このチェック表をぜひ活用してみてください。
まとめ
気象病は、医学的なエビデンスが少なく周囲の理解が難しい病気です。
自分の体の特徴や症状を把握することで、事前に対処できるようにすることが大切です。
また、気象病で困っている人に手を差し伸べることができれば、お互いスッキリと晴れやかな気持ちになることでしょう。