季節の変わり目に体調を崩しやすい、ホントの理由

 

春や秋の季節の変わり目に、

「なんとなくだるい」

「頭痛やめまいがする」

と感じることはありませんか?

 

それは、寒暖差のせいだけではなく、気圧の変化が関係しています。

 

気象による気圧の変化で持病が悪化したり、体調不良や気分障害が起こることを「天気痛」と呼びます。

今回は、季節の変わり目に起こる気圧の変化で体調を崩してしまう原因と改善方法について解説します。

 

目次

体調不良の原因は、気圧の変化?

春の天気が変わりやすい時期や秋の台風シーズンなどは、低気圧と高気圧が頻繁に入れ替わり、気圧の変化が大きな季節です。

この気圧の変化は、私たちの体を調節する自律神経に強いストレスを与えてしまいます。

自律神経とは簡単に言えば、心臓や胃腸、血管などの私たちの意識ではコントロールできない臓器の働きを司ってくれています。

体をアクティブにする交感神経と休息に向かわせる副交感神経があり、2つのバランスをとることで正常に働くことができます。

 

自律神経がストレスを感じると、交感神経が活発化し交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで体調が悪化してしまうのです。

 

 

気圧の変化で、自立神経が乱れる

なぜ気圧の変化が、自律神経を乱してしまうのでしょうか。

それは、内耳(ないじ)が関係しています。

 

内耳とは耳の奥にあるセンサーで、気圧が上がったり下がったりする変化を感知します。

内耳は骨の内側にある、三半規管などの体のバランスを保つ器官が集合している部分にあります。

 

内耳が察知した気圧の変化の情報は、脳の中枢神経に伝達されます。

気圧の変化は環境的なストレスとして脳に伝わるので、自律神経の交感神経が興奮状態になります。

 

交感神経が興奮すると血管が収縮し血流が悪くなり、体の痛みや張りを自覚したり慢性痛の悪化や気分障害などの症状が表れるのです。

 

 

自律神経を整える、カンタンな方法

気象病になるメカニズムは分かりましたが、天候が悪くなる度に体調を崩してしまっては、日常生活に支障がでてしまいますよね。

そこで、最後に覚えておきたいおすすめの対策法について紹介します。

 

自立神経のバランスを整える

天気痛にならないためには、自律神経を整えることが大切です。

自律神経を整える簡単な方法を3つご紹介します。

 

①朝食は欠かさず食べる

一日3食の中でもっとも大切なのは、朝食です。

人は、寝ている間は副交感神経が働き、体温が下がっています。

朝食を食べることで体温を上げ、交感神経のスイッチを切り替えることで自律神経を整えることができます。

 

また、様々な栄養素をとることが大切ですが、特にビタミンB1が天気痛対策に有効です。

ビタミンB1は、脳から神経系への伝達に必要なビタミンであり、不足すると自律神経の活動が低下してしまいます。

ビタミンB1が多く含まれている成分は、豚肉・玄米・ナッツ類・大豆・ほうれん草などです。

 

②適度な運動を継続して続ける

自律神経を整える運動は、ウォーキングや軽いジョギング、水泳などのゆっくり行えるものが良いです。

過度な運動は副交感神経が抑制されて、消耗が激しくなってしまいます。

ゆっくり長く行える運動は、程よく交感神経を活発化させつつ副交感神経の切り替えがスムーズに行うことができるので、自律神経に程よい刺激となります。

 

特に水泳は、体温より低い温度の中でゆっくり体を動かすことで、徐々に代謝を上げることができるのでおすすめです。

いずれにせよ大切なのは、適度な運動量を継続することです。

週に3〜4日程度を目標にしましょう。

 

③ツボ(内関)を押す

自律神経を安定させるツボがあります。

「内関(ないかん)」というツボです。

 

内関の場所は、

・手のひらを上に向けて手首にできるしわから指三本分離れたところ

・手を握ったときに縦に出てくる腱と腱の間

にあります。

 

そこを心地良い程度に指圧してください。

深呼吸をしながら、リラックスした状態で押してみましょう。

 

ズツノンDr.