季節の変わり目に注意!季節ごとの気象病対策法
曇りの日や雨の前日、台風の日などに、
「頭痛がする」「なんだか元気が出ない」「耳鳴りやめまいがする」
などの症状で悩んでいる方がいるのではないでしょうか。
これらの症状は「天気痛」や「気象病」と呼ばれ、日本人の10人に1人は気象病であると言われていています。
近年気象病の研究がさかんになり、適切に予防と対策を行うことで症状が軽くなることがわかりました。
気象病の主な原因は気圧の変化と言われていますが、気圧の変化と同様に「温度変化」に対応できないことも原因の一つです。
つまり寒暖差に上手く対応することで、気象病の発症を抑えることに繋がるのです。
寒暖差と一言で言っても、寒さから暖かさへ変化する「春」や、その逆で暖かさから寒さへ変化する「秋」と言ったように季節により変わるので、それぞれに対策を行う必要があります。
3通りのパターンを紹介します。
目次
【冬〜春の天気痛対策】発汗の働きを目覚めさせよう
冬~春にかけては、寒さからだんだん気温が上昇してくる時期です。
冬の間は身体を寒さから守るために、「交感神経」という身体を活動モードにする神経がメインに働いている状態です。
健康な人は、だんだん春に近づいて気温が上昇すると交感神経の興奮状態から、血管を拡張し身体をリラックスした状態に向かわせる「副交感神経」が日中に働きだします。
春になると「ポカポカして眠くなる」「なんとなくやる気がおきない」と感じるのはそのせいです。
副交感神経により拡張された血管は血流を増やし、皮ふから汗とともに熱を放出させて体温を下げます。
しかし気象病で偏頭痛が起こる人は、交感神経から副交感神経のスイッチが上手く切り替わりません。
気温が上昇しても血管を拡張することができずに体内に熱がこもるので、すぐに頭が痛くなってしまいます。
そこで冬~春にかけての天気痛対策は「暑さに身体を慣らす」ことが大切になります。
特に12月~2月の一番寒い季節は、中にこもらず積極的に外に出て体を動かすようにしましょう。
自律神経(交感神経と副交感神経の総称)を鍛えるには、寒い時期は寒さにあたり、暑いときは暑さにあたるというように、ある程度の環境ストレスを与えることです。
ずっとエアコンの効いた、温度変化のない環境にいると自律神経の切り替えの機能が低下してしまいます。
このようにして、自律神経を強くすることで春先の不調対策に繋がります。
【梅雨〜夏の天気痛対策】とにかく体の除湿をしよう
梅雨~夏にかけての時期は、自律神経の切り替えが上手くいかない人にとっては、非常に辛い時期になります。
なぜなら梅雨に入ると高温多湿になり、汗の発汗機能を低下させてしまうのです。
健康である人は気温が高くなって体内にこもった熱を、汗をかくことで体の外に逃がしています。
しかし外気が多湿であるために、汗をかいても蒸発が出来ず体の中に熱がこもってしまうため、
天気痛体質の人はダメージを受けやすくなり、頭痛やめまいの原因となってしまいます。
梅雨時期に大切にしたいことは「身体の除湿」です。
カリウムを多く含む野菜は、身体を冷やす作用があります。
夏野菜に代表される、トマト・きゅうり・ナス・枝豆・オクラや、夏の風物詩のスイカにも豊富にカリウムが含まれているので、熱がこもりやすい方は積極的に摂り入れましょう。
また、麻(リネン)素材の服は、通気性が良く湿気を逃しやすいのでおすすめです。
このようにして、暑さに上手く体を慣らしておくことで蒸し暑い梅雨時期を、上手に乗り越えることができます。
【秋と冬の天気痛対策】体の熱を逃さないようにしよう
秋から冬にかけては、だんだんと気温が低くなる時期です。
この時期は、身体を保温する方向にシフトしましょう。
身体を温める食材を積極的に摂ることを意識してください。
ゴボウや大根・ニンジンなどの根菜類やニンニク・生姜は身体を温めてくれます。
また、「首」「手首」「足首」を冷やさないようにすると身体全体の冷えを防ぐことができます。
特に人間の身体の中で冷えやすい部分は下半身です。
着圧ソックスは足の筋肉の代わりをしてくれるので、血流の循環を促し身体を温めてくれます。
夜ではなく日中に履くことでより効果を発揮します。
このように季節によって、早期に対策することで天気痛の症状を防ぎ、一年を通して健康に過ごすことができます。
ぜひ、参考にしてみてください。