台風が近づくと、体調が悪くなる?医学的な理由
台風シーズンが近づいてきましたね。
毎年大きなつめ跡を残しますが、今年は災害が起こらないでほしいと願うばかりです。
しかし台風による被害は災害だけでなく、体調が悪くなるという方が多くいると言われています。
台風で体調が悪くなるのはなぜなのでしょうか。
医学的な理由と、体調が悪くなった際の効果的な対処法についてお伝えします。
目次
約9割の人が台風による不調を感じたことがある
そもそも、雨や台風などの天候の変化による体の不調を「天気痛」と言います。
ある調査によると、天気痛を持っていると回答した人が6割いました。
その天気痛持ちの人に「台風が接近するときに体の不調を感じたことがあるか?」という質問をした結果、約9割の人が不調を感じたことがあると答えたそうです。
つまり普段から天気の変化で不調を感じる人は、ほとんどの人が台風で体調を崩してしまうということです。
また、天気痛を持っていない人でも1割の人が台風時の不調を経験したことがあるそうです。
なぜ台風で体調が崩れるのかというと、台風が接近する時は「気圧の変化」がとても大きくなるためです。
気圧が変化すると、調子が悪くなる理由
なぜ、気圧の変化が体の不調を起こすのでしょうか。
それは、自律神経と関係しています。
自律神経とは、体温を一定に保ったり内臓機能を働かせるなど生命を維持するのに必要な機能を果たしています。
自律神経は、体を活動的にする「交感神経」とリラックスモードにする「副交感神経」に分かれていています。
この交感神経と副交感神経が適度にバランスをとることで体の機能を調節しています。
天気痛を持っている人は、天候による気圧の変化を過度なストレスとして受け取り、交感神経に偏ってしまうため自律神経の乱れが発生します。
交感神経は血管を収縮する働きを持つため、頭痛やめまい・腰痛などの体の不調や、抑うつなどの精神的な不調を引き起こすのです。
低気圧で片頭痛が起きたときの対処法
気圧の変化を感じ取るセンサーは耳の奥にある「内耳(ないじ)」という器官にあると言われています。
この内耳を通して自律神経にストレスを伝えるため、耳周りの血行を良くすることで気圧の変化に寛容になり、天気痛を起こしにくく出来るそうです。
内耳の血行を良くするには2つの方法があります。
①耳の後ろあたりをホットタオルで温める
耳の奥のほうまでじんわり温まり、血行を促します。
②耳のマッサージ
・両耳を手で軽くつまみ、上・下・横に各5秒ゆっくりを引っ張ってください。
・そのまま軽く引っ張りながら5回ゆっくりと回します。
・耳を上下にはさみ、5秒間キープします。
・耳全体を両手で覆い、円を描くように優しく5回まわしましょう。
1分ほどで終わるので、いつでも手軽に行うことができます。
耳と耳周りの血行が良くなり、内耳の機能の改善が期待されます。
耳の血行を良くする対処法は、天気痛の予防にも効果があります。
朝昼晩の3回を毎日続け、まずは2週間〜1か月試してみましょう。
まとめ
天気痛を持っている人の中で9割の人が台風で体に不調を感じています。
台風による気圧の変化は大きく、自律神経を乱してしまうことが原因です。
気圧の変化を感じ取り、自律神経に伝達するのが耳の奥にある「内耳」です。
そのため耳を温めることで、内耳の機能が改善され頭痛などの不調を和らげることができます。
台風シーズンが目前である今、気象のストレスに負けないような自律神経を整えておくことも大切です。
自律神経を整えるには、規則正しい生活習慣と、適度な運動、質の良い睡眠をとりましょう。
普段から耳マッサージなどで耳周りの血行を良くしつつ、規則正しい生活を送ることで気圧の変化に備えていきましょう。