天気痛に悩む人の共通点は、「○○が敏感」
雨の日になると「頭痛がする」「めまいがする」「なんだか気分が落ち込む」など身体に不調を感じる人がいます。
それらを総称して「天気痛」や「気象病」と言われています。
この天気痛は、気持ちが弱いとか、甘えであるとか、心の問題ではなく、共通した原因があります。
それは「内耳が敏感」であることです。
目次
内耳が敏感な人は、天気痛になりやすい
内耳とは、耳の内側の骨に埋まった器官で,聴覚と身体のバランス(平衡覚)に関係する感覚装置である。
この内耳はセンサーのような役割をしていて、気圧の変化を感じると環境的ストレスとして、自律神経に伝達します。
ここで内耳が敏感であると、ちょっとした気圧の変化でさえも過剰に感じ取るため、大きなストレスとなり自律神経を乱してしまうのです。
自律神経は、交感神経と副交感神経のバランスを程よく保つことで身体の健康を保っています。
しかし、過剰なストレスは身体を緊張状態へと向かわせる「交感神経」へと偏ります。
交感神経が優位な状況は、血管を収縮させ血行不良を招くために様々な痛みや気分の落ち込みなどの不調を起こします。
よって内耳が敏感に反応しやすい人は、天気痛に悩まされる傾向があります。
天気痛を緩和する、耳マッサージ
この天気痛の症状を改善する具体的な方法を紹介します。
それは、耳(内耳)のセルフマッサージです。
なぜなら先ほどもお伝えしたように、内耳は気圧の変化を敏感に察知する器官だからです。
内耳の血行は、天気の変化の予兆を感じた時点で悪くなり始めています。
セルフマッサージで刺激を与えて血行を良くすることで、天気痛の症状を緩和することができます。
以下の手順で行いましょう。
①耳の上部をつまみ、上に引っ張る
両手で耳の上部を軽くつまみ、5秒かけて耳を上に伸ばすような感覚でゆっくりと引っ張りましょう。
②耳の真ん中をつまみ、身体の外側に引っ張る
両手で耳の真ん中を軽くつまみ、5秒かけて耳を身体の外側に伸ばすようにゆっくりと行う。
③耳の下部をつまみ、下に引っ張る
両手で耳の下部を軽くつまみ、5秒かけて耳を下に伸ばすような感覚でゆっくりと引っ張る。
④耳を外側に引っ張りながら、後ろに回す
両耳の真ん中部分を軽くつまみ、体の外側に耳を引っ張った後、体の前から後ろに向かって5回アーチを描くように回す。
⑤耳をたたむように閉じる
両耳の後ろを指で覆い、ゆっくりと耳をたたむように塞ぎ5秒間キープする。
⑥手のひらで両耳を覆い、後ろに回す
手のひらを開いた状態で両耳にゆっくりと添え、円を描くイメージで、前から後ろへゆっくりと5回耳を回す。
とても簡単な手順ですが、この耳マッサージを2週間~1か月続けると症状の軽減が実感できるでしょう。
これは、薬に頼らなくても改善される可能性がある方法なので、ぜひ試してみてください。
自立神経を整えることも大切
耳マッサージで痛みの緩和を行うことも必要ですが、自律神経を整えることも大切です。
自律神経が正常に作用すれば気圧の変化を感じ取ったとしても回復する機能が働き、不調を未然に防ぐことができるのです。
自律神経は生活習慣を見直すことで整えることができます。
3つの点を意識してください。
①適度な運動
適度な運動はストレス解消に繋がります。
散歩やヨガなど無理のない範囲で身体を動かしましょう。
②質のいい睡眠
睡眠時は、自律神経を整えるために重要な要素です。
良質な睡眠をとることで、心身の回復を促す交感神経が働きます。
寝る前30分は明かりを弱める、スマートフォンは控えるなどして眠りにつくことがおすすめです。
③朝食をとる
朝目覚めると、交感神経が自然と活発になっています。
朝食をとることで寝てる間に休んでいた腸が動き出します。
腸は副交感神経に直結するので、偏っていた自律神経がバランスよく活動できるのです。